フォークリフト運転作業員
倉庫・工場・港で荷物をパレットごと運び、積み卸す仕事。必要なのは運転免許ではなく技能講習(最大荷重 1t 以上)で、公道を走るなら別の免許が要ります。
01概要
- 必要な免許・資格
- 技能講習(1t 以上)1t 未満は特別教育。18 歳以上
- 勤務の特徴
- 職場で大きく違う倉庫は日勤中心、工場は 2〜3 交代、ターミナルは早出・遅出(job tag)
- 入り口
- 入職時は経験・資格を問わないことが多い配属後に資格を取るケースがほとんど(job tag)
- その先
- 班長・主任、他部署へ倉庫作業や管理側へ広げる道も
フォークリフト運転作業員は、倉庫や工場などでフォークリフトを運転して荷物を運搬し、積み卸しをする仕事です。車体前方のフォークを、荷物を載せたパレットに差し込んで持ち上げて運びます。カウンタバランス、リーチ、サイドなど、荷重や用途に応じた種類があります(job tag)。
この仕事で最初に整理しておきたいのは、「作業の資格」と「運転免許」は別物だということです。構内でフォークリフトを運転する業務に就くための資格は、最大荷重 1t 以上なら技能講習、1t 未満なら特別教育です。これは公道を走る資格ではありません。事業者が車両を登録してナンバーを取り、公道を走らせるときは、車両の寸法に応じて大型特殊または小型特殊の運転免許が別に必要になります(job tag)。
トラックの荷積み・荷下ろしと一体の仕事なので、トラックドライバーや倉庫作業員と同じ現場で働くことが多く、物流の「扱う」持ち場の中心的な職業です。
02業務の流れ
- 始業前点検出勤後、フォークリフトに問題がないかを点検します(job tag)。バッテリー式なら充電状態も確認します。
- 指示書で当日の作業を確認指示書などで、荷下ろし・出荷作業の内容と順番を把握します。
- 入庫・荷受:トラックから保管場所へトラックで運び込まれた荷物を所定の保管場所へ運びます。パレットに載っていなければ載せてから運びます。この作業をトラックが着くたびに繰り返します。
- 出荷:保管場所からトラックの後部へ保管されている荷物を、積み込むトラックの後部まで運びます。積み込みが終わったらパレットを片付けます。
- コンテナの積み替え(港・鉄道ターミナル)大型のフォークリフトで、コンテナを貨物列車や船からトラックへ、またはその逆に積み替えます。
- 終業:所定の場所へ戻す作業が終わったらフォークリフトを所定の場所(バッテリー式は充電場所)へ戻します。
03扱う車両・設備
| 車両・設備 | どんなものか・仕事との関わり |
|---|---|
| カウンタバランスフォークリフト | 車体後部の重りで荷の重さを支える、最も一般的なタイプ。屋外やトラックの荷役にも使われます。 |
| リーチフォークリフト | マストが前後に動き、狭い通路での高い棚への出し入れに向きます。倉庫内で多く使われます。 |
| サイドフォークリフト | 車体の側方にフォークがあり、長尺物の運搬に向きます。 |
| パレット・かご台車 | 荷物の載せ台。大きさが統一規格のパレットは荷役の効率を上げます。 |
| 保護具 | ヘルメット・ゴーグル・グローブ・安全靴などを着用します(job tag)。 |
| 自動倉庫・AGV(無人搬送車) | 機械化が進み、無人フォークリフト型 AGV の開発も進んでいますが、定型的でない荷物には経験者の対応が求められます(job tag)。 |
04免許・資格
資格は「機種の最大荷重」で分かれます。多くの職場は 1t 以上の機種も使うため、実際には技能講習が前提になることが多いです。
| 名称 | 位置づけ | この職業との関係・取得の条件 |
|---|---|---|
| フォークリフト運転技能講習 | 必要 | 最大荷重 1t 以上の運転業務に必要。18 歳以上。登録教習機関で受講し、修了証が交付されます。免許なし・未経験で 35 時間(学科 11・実技 24)のコースがあります。 |
| フォークリフト運転の特別教育(最大荷重 1t 未満) | 必要 | 最大荷重 1t 未満の場合。事業者が行う特別教育で、学科 6 時間・実技 6 時間とする案内が多いです(要確認)。 |
| 大型特殊自動車免許 | 法令で必要になる場合 | 公道を走らせる場合だけ必要。構内のみなら運転免許は不要です。 |
| 玉掛け(技能講習・特別教育) | あると有利 | クレーンでの玉掛けも行う職場で必要になります。 |
| クレーン・移動式クレーンの運転(就業制限業務) | あると有利 | 港湾・倉庫でクレーンも扱う場合。 |
運転したい車両や扱う設備から必要な免許・資格を調べるには、免許・資格チェックを使えます。車両の区分は免許区分の早見表にまとめています。
job tag が「関連資格」に挙げているもの(5 件)
- フォークリフト運転技能者
- 小型特殊自動車運転免許
- 大型特殊自動車運転免許
- 陸災防フォークリフト荷役技能検定1級
- 陸災防フォークリフト荷役技能検定2級
job tag の掲載をそのまま示したものです。法令上の必要・有利の区別はありません。
05勤務形態と法令の枠
勤務体制は職場で大きく変わります。job tag は、倉庫は 9 時から 18 時の勤務が多い、24 時間稼働する工場は 2 交代・3 交代、トラックターミナルや鉄道コンテナターミナルは荷物の発着が夜中や早朝になることが多く、早出と遅出の時差勤務をとる場合もあると説明しています。
トラックドライバーのような拘束時間の告示は、フォークリフト運転作業員には適用されません。通常の労働基準法の労働時間・時間外労働の規制の対象です(職場の就業規則・36 協定で確認)。
| 倉庫 | 9 時から 18 時の勤務体制が多い |
|---|---|
| 24 時間稼働する工場 | 2 交代または 3 交代 |
| トラックターミナル・鉄道コンテナターミナル | 荷物の発着が夜中・早朝になるため、早出と遅出の時差勤務の場合がある |
06働く環境
働く場所と人
倉庫・工場・港湾・鉄道コンテナターミナル・イベント会場などで働きます。就業者はほとんどが男性で、40 代・50 代が中心でしたが、最近は高齢者や女性が増えています。定年退職後に再雇用・再就職で続けるケースも多いとされます(job tag)。
安全
フォークリフトの事故は、人との接触や荷の落下など、構内の安全管理と直結します。重い荷を運転・操作しながら正確に素早く続けることと、事故なく慎重に作業できることが求められる、と job tag は記しています。
機械化の影響
ネット通販の拡大で宅配便の取扱量が増え続ける中、自動倉庫・AGV などの導入が進んでいます。有人のフォークリフトは転機を迎えているが、小回りが利き多様な要求に応えられる作業員の需要は続くだろう、というのが job tag の見方です。
統計で見る(全国値)
| 項目 | 値 | 出典(job tag の掲載) |
|---|---|---|
| 賃金(年収) | 470.1 万円 | 令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成 |
| 月の労働時間 | 164 時間 | 令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成 |
| 平均年齢 | 47.1 歳 | 令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成 |
| 就業者数 | 100,700 人 | 令和2年国勢調査の結果を加工して作成 |
| 求人賃金(月額・全国) | 23.2 万円 | ハローワーク求人統計(令和7年度) |
| 有効求人倍率(全国) | 0.77 倍 | ハローワーク求人統計(令和7年度) |
job tag の数値データから
厚生労働省 job tag(職業情報データベース、数値系 2023年度更新分)は、その職業の就業者への調査で「どの程度当てはまるか」を 1〜5 の尺度で示した値です。回答者数が少ない職業は値が揺れます。
仕事の性質(当てはまりの強い順)
重要度の高い作業(job tag のタスク)
- フォークリフトを運転して荷物の運搬を行う。
- フォークリフトを運転して荷物の積み卸しを行う。
- 安全を確認するため周囲を見回す。
- 荷物の運搬、積み卸し作業の完了を確認する。
- 必要に応じてフォークリフトのバッテリーの充電やガソリン等の補充を行う。
問われる知識
- 輸送
- 生産・加工
- 事務処理
07キャリアの道筋
入職後は OJT で経験を積み、班長・主任に進む人もいます。フォークリフト担当から他の部署へ異動する場合もあります(job tag)。
09出典と確認日
この職業ページで参照した資料
- 東京労働基準協会連合会ほか登録教習機関 フォークリフト運転技能講習・特別教育の案内(コース別の時間数)
- 都道府県警察(東京都・新潟県・栃木県・和歌山県などの案内) 運転免許試験(けん引・大型特殊の受験資格)
- 奈良県警察 特殊自動車の公道走行について
- 国土交通省 物流効率化法(改正物資の流通の効率化に関する法律)ポータル
- e-Gov 法令検索(政令・厚生労働省令) 労働安全衛生法施行令 第20条(就業制限に係る業務)/ 労働安全衛生規則 第36条(特別教育)・第41条
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)職業情報データベース 解説系 7.01・数値系 7.00
- 厚生労働省(統計は総務省・厚生労働省の調査を job tag が加工) 職業情報提供サイト(job tag)各職業ページの「統計データ」欄(全国値)
確認日 2026年10月28日 時点の内容です。法令・試験日程・手数料は改正・変更されることがあるため、受験・就業の前に各実施団体や条文で最新を確認してください。