扱うjob tag の解説を中心に掲載

クレーン運転士

工業、倉庫、建設工事現場、港湾等で使用されているクレーンを運転して貨物・資材などの重量物の運搬などの作業に従事する。

確認10.282026

01概要

必要な免許・資格
クレーン・移動式クレーンの運転(就業制限業務)
持ち場
扱う講習・特別教育が入口
就業者数(職業分類)
48,070 人国勢調査を job tag が加工
有効求人倍率(全国)
4.13 倍ハローワーク求人統計(令和7年度)

工場、倉庫、建設工事現場、港湾等で使用されているクレーンを運転して貨物・資材などの重量物の運搬などの作業に従事する。クレーンオペレーターとも呼ばれている。

クレーンは、貨物・資材などの荷物を動力を用いて吊り上げて、これを水平に運搬する機械装置である。様々な形、大きさ、重さの荷物を運搬するため、荷重や用途に応じた様々な種類がある。クレーンには、固定式のものと移動式のものがある。固定式クレーンには、天井クレーン、ガントリークレーン、橋形クレーン、タワークレーン、ジブクレーン等がある。不特定の場所に移動させることができる移動式クレーンには、トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラクレーン等がある。

工場などの天井クレーンを運転する場合には、当日の作業内容を把握した後、高所に設置された運転室に入る。クレーンは天井近くの柱に取り付けられたレールに沿って移動する。装置に異常がないか点検してから、レバーやハンドルなどの操作を行う。地上からの指示に従い、ワイヤーの巻き上げを行って荷物を吊り上げる。クレーンを所定の場所まで移動させ、荷物を運搬する。地上の安全を確認し、揺れないように注意しながら所定の位置に荷物を下ろす。なお、ペンダントスイッチ等で床上で操作するものもある。

クレーンの運転のほかに、玉掛け作業(荷物の運搬の際に専用のワイヤーなどでクレーンのフックに荷物を掛け、また荷物を外す作業。クレーン運転とは別の資格が必要。)や、地上においてクレーン運転者を補佐する作業(手元作業)を行うこともある。

1日の終わりには、作業に伴う後片付けを行う。

なお、建設工事現場で移動式クレーンを運転する場合には、作業開始前に、建設会社等の車庫にあるクレーンを道路の走行によって現場まで移動させることもある。

クレーンを運転するに当たっては、重量物を取り扱うことから事故の危険が伴うため、指差し確認を行う、重量物を下ろす位置や近くの状況に十分注意を払うなどの安全管理が重要である。職場では、日頃のミーティングや社内研修等を通じて災害事例の紹介などにより運転時の安全管理の重要性を徹底している場合が多い。

仕事中は安全に注意しながら時間通りに作業を進めることに神経を使うが、自分の運転技能を使って重量物を的確に動かすことにやりがいを感じることができる。

◇よく使う道具、機材、情報技術等

クレーン(天井クレーン、ジブクレーン等)、移動式クレーン(トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラクレーン等)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴、耳栓、脚絆、反射ベスト、墜落制止用器具等)

— 厚生労働省 job tag「どんな職業か」より引用 [出典]

02仕事の内容(job tag のタスク)

工業、倉庫、建設工事現場、港湾等で使用されているクレーンを運転して貨物・資材などの重量物の運搬などの作業に従事する。

  1. 当日の作業内容を把握する。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.829(5 段階)
  2. クレーンに異常がないか操作前に点検する。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.515(5 段階)
  3. 地上の安全を十分に確認する。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.571(5 段階)
  4. クレーンを運転して重量物の運搬を行う。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.4(5 段階)
  5. クレーンを運転して重量物の積み卸しを行う。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.343(5 段階)
  6. 玉掛け作業を行う。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.267(5 段階)
  7. クレーン運転者を補佐する作業(手元作業)を行う。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.75(5 段階)
  8. (移動式クレーンの場合)道路を走行し、クレーンを現場まで移動させる。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.538(5 段階)
  9. 1日の終わりに、作業に伴う後片付けを行う。この作業をする人の割合 1%・重要度 4.03(5 段階)

03免許・資格

名称位置づけこの職業との関係・取得の条件
クレーン・移動式クレーンの運転(就業制限業務)必要つり上げ荷重 5t 以上のクレーンは原則クレーン・デリック運転士免許(床上操作式は技能講習でも可)、1t 以上の移動式クレーンは原則移動式クレーン運転士免許(5t 未満は小型移動式クレーン運転技能講習でも可)。施行令 第20条第6・7号、規則 別表第三。
玉掛け(技能講習・特別教育)法令で必要になる場合玉掛けを行う場合(job tag)。つり上げ荷重 1t 以上は技能講習。

運転したい車両や扱う設備から必要な免許・資格を調べるには、免許・資格チェックを使えます。

job tag が「関連資格」に挙げているもの(9 件)
  • クレーン・デリック運転士(クレーン限定)
  • クレーン・デリック運転士(限定なし)
  • 床上操作式クレーン運転技能講習修了
  • クレーン運転特別教育
  • 移動式クレーン運転士
  • 小型移動式クレーン運転技能者
  • 小型移動式クレーン運転特別教育
  • 玉掛技能者
  • 玉掛け業務特別教育

job tag の掲載をそのまま示したものです。法令上の必要・有利の区別はありません。

04なるには

クレーン運転士として働くためには、年齢が18歳以上で、運転するクレーンや移動式クレーンに該当する免許(国家資格)の取得、または吊り上げ荷重等による区分に基づく運転技能講習や特別教育を修了しなければならない。

新規学卒者ばかりでなく、中途採用者も多い。

新規学卒者の場合、多くは高卒等で、製造業等の会社の工場や倉庫、建設会社等に採用された後、クレーンの運転の仕事に配属される。社内で別の仕事を経験した後に配属される場合もある。入職時には経験、資格は問われず、配属後に免許・資格を取得するケースがほとんどである。免許・資格取得後は、OJTで仕事に慣れていく。技能を磨き経験を積むことによって、班長、係長、課長などに昇進していく場合もある。

中途採用の場合は、クレーン運転の経験者以外であっても採用されることはあるが、その場合は新規学卒者と同じく入職してから免許・資格を取得することになる。

クレーン運転士として働くには、クレーンの仕組みや整備・点検の仕方等に関する知識を学ぶとともに、玉掛け作業を行う場合には、玉掛け技能講習等を修了することが求められる。また、周りの状況をよく注意し危険の先読みができること、冷静かつ慎重に作業を行うこと、集中力を切らさず緊張感を持って仕事をすることが必要である。大型のクレーンの場合、運転席とクレーンの先端が離れているので視力の良さと遠近感を把握する能力を持っていることも望ましい。

近年では、デジタル制御や自動化技術の進化により、運転の正確性、効率性や安全性が向上しており、それに対応する運転士のスキルアップが期待されている。

— 厚生労働省 job tag「就くには」より引用 [出典]

05労働条件と法令

就業場所は、倉庫、工場、建設工事現場、港湾等である。勤務体制は職場によって異なる。通常の倉庫や建設工事現場であれば、朝から夕方までの勤務体制のところが多いが、24時間稼働する工場の場合は、2交代や3交代の勤務となる。港湾などであれば、荷物の発着が夜中や早朝になることも多いので、早出と遅出の時差勤務体制をとる場合もある。また、賃金は、勤務先の規定による。運転するクレーンの種類や吊り上げ荷重等によって異なる場合もある。

就業形態や就業者の年代も職場によって異なる。男性が多いが、近年、女性もみられるようになってきている。

倉庫の自動化が進み物流ロボットが普及しているが、クレーン運転は人手不足の状況が続いており、今後も一定の需要が期待される。

— 厚生労働省 job tag「労働条件の特徴」より引用 [出典]

06統計と仕事の性質

統計で見る(全国値)

項目値出典(job tag の掲載)
賃金(年収)586.7 万円令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
月の労働時間168 時間令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
平均年齢47.7 歳令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
就業者数48,070 人令和2年国勢調査の結果を加工して作成
求人賃金(月額・全国)28.7 万円ハローワーク求人統計(令和7年度)
有効求人倍率(全国)4.13 倍ハローワーク求人統計(令和7年度)

job tag の数値データから

厚生労働省 job tag(職業情報データベース、数値系 2023年度更新分)は、その職業の就業者への調査で「どの程度当てはまるか」を 1〜5 の尺度で示した値です。回答者数が少ない職業は値が揺れます。

仕事の性質(当てはまりの強い順)

  • ミスの影響度
  • 他者とのかかわり
  • 一般的な保護・安全装備の着用
  • 屋外作業
  • 反復作業
  • 厳密さ、正確さ

重要度の高い作業(job tag のタスク)

  1. 地上の安全を十分に確認する。
  2. (移動式クレーンの場合)道路を走行し、クレーンを現場まで移動させる。
  3. クレーンに異常がないか操作前に点検する。
  4. クレーンを運転して重量物の運搬を行う。
  5. クレーンを運転して重量物の積み卸しを行う。

問われる知識

  • 機械
  • 輸送
  • 建築・建設

08出典と確認日

この職業ページで参照した資料

  1. 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)職業情報データベース 解説系 7.01・数値系 7.00 ・ 適用範囲: 職業ごとの解説・タスク・仕事の性質(全国の就業者調査をもとにした職業分類単位の情報。個別の職場の条件ではない) ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)
  2. 厚生労働省(統計は総務省・厚生労働省の調査を job tag が加工) 職業情報提供サイト(job tag)各職業ページの「統計データ」欄(全国値) ・ 適用範囲: 令和7年賃金構造基本統計調査・令和2年国勢調査・ハローワーク求人統計(令和7年度)を job tag が職業分類単位で加工した全国値。ページ表示から機械抽出(data/raw/jobtag/web-stats-2026-10-28.json) ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)
  3. e-Gov 法令検索(政令・厚生労働省令) 労働安全衛生法施行令 第20条(就業制限に係る業務)/ 労働安全衛生規則 第36条(特別教育)・第41条 ・ 適用範囲: 令第20条第6・7・11・16号と、則第36条第5・5の4・19号を e-Gov の法令 API で確認。則第41条の別表第三(資格の種類)は表の要点を API で確認(機種の細かい範囲は原本で確認) ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)

「どんな職業か」「就くには」「労働条件の特徴」は job tag の解説(解説系ダウンロードデータ ver.7.01、2022年度更新)からの引用です。法令の記述は確認日 2026年10月28日 時点で、本サイトが条文を確認したものだけを足しています。