運ぶjob tag の解説を中心に掲載

産業廃棄物収集運搬作業員

建設現場、病院、工場などから出る産業廃棄物を集め、収集車で処分場まで運ぶ。

確認10.282026

01概要

必要な免許・資格
場合により 準中型自動車免許・フォークリフト運転技能講習
持ち場
運ぶ運転免許が入口
就業者数(職業分類)
119,970 人国勢調査を job tag が加工
有効求人倍率(全国)
5.25 倍ハローワーク求人統計(令和7年度)

産業活動から生じる廃棄物は様々であるが、建設現場、病院、工場などから出る産業廃棄物を集め、処分場まで運ぶのが産業廃棄物収集運搬作業員である。収集作業と収集車の運転をどちらも行う場合が多い。

産業廃棄物は排出する企業が収集・運搬、中間処分、最終処分までの処理を産業廃棄物処理業者に委託し、それらを産業廃棄物管理票(マニフェスト)という書類で管理する必要がある。なお、産業廃棄物以外の廃棄物は一般廃棄物と呼ばれる。

収集運搬作業員は、産業廃棄物の種類や形状に合わせた車両を運転して、廃棄物の収集現場に出向き、廃棄物の収集や容器(コンテナ)の交換作業等を行う。固形状の廃棄物は、木、紙、金属など素材別に仕分けしながら、手作業や重機で車両に積み込む。油や酸、アルカリなどの液状や泥状の廃棄物は、吸引装置の付いた専用の車両で収集する。毒劇物や引火性のあるものが含まれていることもあるので、取り扱いには十分注意が必要である。

産業廃棄物は、主に建設系、医療系、工場系に区別することができる。建設系は、木くずや金属くず、がれき類などが中心で、主にトラックを使用する。医療系は、注射針などの医療器具やガーゼ類などがあり、バンや保冷車が使われる。工場系は、金属くずやプラスチックくず、汚泥や酸、アルカリなどがあるため、トラックの他、ふた付きダンプや吸引装置付き車両も使う。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等

トラック、バン、保冷車、移動式クレーン、フォークリフト、パワーショベル、吸引装置、コンテナ、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)

— 厚生労働省 job tag「どんな職業か」より引用 [出典]

02仕事の内容(job tag のタスク)

建設現場、病院、工場などから各種の産業廃棄物を集め、収集車で所定の処理場に運搬する。

  1. 固形状の廃棄物は、素材別に仕分けしながら、手作業や重機で車両に積み込む。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.395(5 段階)
  2. 液状や泥状の廃棄物は、吸引装置の付いた専用の車両で収集する。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.423(5 段階)
  3. 廃液の入ったタンクを収集車まで運搬する。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.25(5 段階)
  4. 収集車のクレーンやリフトを使い、廃棄物を収集する。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.533(5 段階)
  5. 危険物や有害物については、表示や容器、固定法など、所定の取り扱い手順や規定に従って積み込む。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.824(5 段階)
  6. トラック、ダンプ、バン、保冷車、吸引装置付車両(バキュームカー)など様々な収集車を運転する。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.405(5 段階)
  7. プラントの機械を操作し、廃棄物を処理する。この作業をする人の割合 0%・重要度 3(5 段階)
  8. 機械や備品の清掃や点検を行う。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.342(5 段階)
  9. 運搬車両を点検管理する。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.59(5 段階)
  10. 作業や運転の安全確認をする。この作業をする人の割合 1%・重要度 3.93(5 段階)
  11. 営業計画を作成する。この作業をする人の割合 1%・重要度 2.957(5 段階)

03免許・資格

名称位置づけこの職業との関係・取得の条件
準中型自動車免許法令で必要になる場合普通自動車免許が必要とされることが多く、準中型・中型・大型の免許があると有利(job tag)。運転する車の車両総重量・最大積載量・乗車定員で、準中型・中型・大型のどれが要るかが決まります(道路交通法施行規則 第2条)。
フォークリフト運転技能講習法令で必要になる場合最大荷重 1t 以上のフォークリフトを運転する場合(施行令 第20条第11号)。
危険物取扱者・高圧ガス移動監視者など(危険物の輸送・保管) 要確認法令で必要になる場合扱う廃棄物によっては危険物取扱者などが役立つ(job tag の記載)。

運転したい車両や扱う設備から必要な免許・資格を調べるには、免許・資格チェックを使えます。

job tag が「関連資格」に挙げているもの(11 件)
  • 産業廃棄物処理施設技術管理士
  • 大型自動車免許
  • フォークリフト運転技能者
  • 中型自動車免許
  • 準中型自動車免許
  • 危険物取扱者(甲種)
  • 危険物取扱者(乙種)
  • 危険物取扱者(丙種)
  • クレーン・デリック運転士(クレーン限定)
  • 陸災防フォークリフト荷役技能検定1級
  • 陸災防フォークリフト荷役技能検定2級

job tag の掲載をそのまま示したものです。法令上の必要・有利の区別はありません。

04なるには

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、車両等を運転するため、普通自動車免許が必要とされることが多い。準中型、中型あるいは大型の運転免許や移動式クレーン、フォークリフトやパワーショベルなどの重機の免許を持っていると、入職の際に有利だが、入職後取得することも可能である。また、公害防止管理者など環境関連の資格、危険物取扱者など、扱う廃棄物の種類に関連した資格があると仕事の上で役立つ。廃棄物の処理施設を維持管理する職員を監督する「廃棄物処理施設技術管理者」として関係団体の講習を受講し「(各廃棄物処理施設)技術管理士」の認定を得ると、より専門的な仕事内容に取り組むことができる。

いろいろな職業を経験した後、転職してくる人も多い。

入職後、日常の仕事内容や関連する法律等について教育を受け、その後、実務を通して仕事を覚えていく。

環境保全やリサイクルを通した資源・環境保護などへの問題認識と安全手順など規程順守の精神のある人が望ましいといえる。また、産業廃棄物を積み込むため、車両と保管場所の間を行き来することもあり、一定の体力も必要である。

— 厚生労働省 job tag「就くには」より引用 [出典]

05労働条件と法令

産業廃棄物処理業者は、廃棄物の発生場所から処分施設まで運ぶ収集運搬業者と焼却・破砕・埋立などを行う処分業者(中間処理業・最終処理業)とに分かれるが、収集運搬作業員は、主に収集運搬業者に雇用されている。産業廃棄物処理業者は全国に約9900事業所あり、従業者数は12万人を超える。比較的規模の小さな会社が多い(2021年時点*1)建設業者や運送業者等が産業廃棄物収集運搬業の許可(産業廃棄物収集運搬業許可、特別管理産業廃棄物収集運搬業許可、特別管理産業廃棄物処分業許可)(*2)を取得して事業を行う場合もある。就業者の多くは男性である。

賃金、労働時間等労働条件は勤務先により異なり、社内規定による。年末や年度末など、取引先の企業の状況によって仕事が集中する時期もある。

運搬・収集の仕事は、有害物質を含んだ産業廃棄物の運搬や、非常に重いものや大きいものを運搬する必要もあるため、有害物質の知識がある程度必要であり、待遇面ではこれらの点が配慮されていることが多い。

なお、産業廃棄物処理業は社会経済システムに不可欠なインフラであり、産業廃棄物のリサイクルを行う環境ビジネスは注目されている。

*1 総務省 2021経済センサスから

産業(小分類),経営組織(5区分)別全事業所数

*2 東京都環境局 ホームページから

— 厚生労働省 job tag「労働条件の特徴」より引用 [出典]

産業廃棄物の収集運搬は、事業者が許可を受けて行う事業です(job tag。許可の条文は本サイトで未確認)。

06統計と仕事の性質

統計で見る(全国値)

項目値出典(job tag の掲載)
賃金(年収)398.6 万円令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
月の労働時間164 時間令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
平均年齢49.3 歳令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
就業者数119,970 人令和2年国勢調査の結果を加工して作成
求人賃金(月額・全国)24.3 万円ハローワーク求人統計(令和7年度)
有効求人倍率(全国)5.25 倍ハローワーク求人統計(令和7年度)

job tag の数値データから

厚生労働省 job tag(職業情報データベース、数値系 2023年度更新分)は、その職業の就業者への調査で「どの程度当てはまるか」を 1〜5 の尺度で示した値です。回答者数が少ない職業は値が揺れます。

仕事の性質(当てはまりの強い順)

  • 屋外作業
  • 立ち作業
  • 一般的な保護・安全装備の着用
  • 歩行、走行
  • 反復作業
  • 優先順位や目標の自己設定

重要度の高い作業(job tag のタスク)

  1. 作業や運転の安全確認をする。
  2. 危険物や有害物については、表示や容器、固定法など、所定の取り扱い手順や規定に従って積み込む。
  3. 運搬車両を点検管理する。
  4. 収集車のクレーンやリフトを使い、廃棄物を収集する。
  5. 液状や泥状の廃棄物は、吸引装置の付いた専用の車両で収集する。

問われる知識

  • 輸送
  • 顧客サービス・対人サービス
  • 事務処理

08出典と確認日

この職業ページで参照した資料

  1. 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)職業情報データベース 解説系 7.01・数値系 7.00 ・ 適用範囲: 職業ごとの解説・タスク・仕事の性質(全国の就業者調査をもとにした職業分類単位の情報。個別の職場の条件ではない) ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)
  2. 厚生労働省(統計は総務省・厚生労働省の調査を job tag が加工) 職業情報提供サイト(job tag)各職業ページの「統計データ」欄(全国値) ・ 適用範囲: 令和7年賃金構造基本統計調査・令和2年国勢調査・ハローワーク求人統計(令和7年度)を job tag が職業分類単位で加工した全国値。ページ表示から機械抽出(data/raw/jobtag/web-stats-2026-10-28.json) ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)
  3. e-Gov 法令検索(内閣府令) 道路交通法施行規則 第2条(自動車の種類:大型・中型・準中型・普通の区分) ・ 適用範囲: 車両総重量・最大積載量・乗車定員の区分を e-Gov の法令 API で確認。受験資格の年齢・経験(道路交通法 第88条)は警察庁の資料による ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)
  4. e-Gov 法令検索(政令・厚生労働省令) 労働安全衛生法施行令 第20条(就業制限に係る業務)/ 労働安全衛生規則 第36条(特別教育)・第41条 ・ 適用範囲: 令第20条第6・7・11・16号と、則第36条第5・5の4・19号を e-Gov の法令 API で確認。則第41条の別表第三(資格の種類)は表の要点を API で確認(機種の細かい範囲は原本で確認) ・ 確認日 2026年10月28日 ・ 確度 A(原本を確認)

「どんな職業か」「就くには」「労働条件の特徴」は job tag の解説(解説系ダウンロードデータ ver.7.01、2019年度更新)からの引用です。法令の記述は確認日 2026年10月28日 時点で、本サイトが条文を確認したものだけを足しています。