宅配便配達員
担当エリアで荷物の集荷と配達を行う仕事。普通免許で始められることが多い一方、軽貨物の個人事業では 2025 年からの安全規制を知っておく必要があります。
01概要
- 必要な免許・資格
- 普通免許が基本それ以外の資格は特に不要(job tag)
- 勤務の特徴
- シフト制・繁忙期は残業増年中無休で土日休みとは限らない
- 入り口
- 随時募集・雇用形態が多様正社員・アルバイト・パートなど
- その先
- 営業所長・内勤・他の運送業種大型免許で転職する道も
宅配便配達員は、担当する地域内で荷物の集荷・配達を行い、送り状の作成や運賃・代金の徴収も担います。集荷には 2 トン前後のトラックや普通自動車の集配車両を使い、営業所で方面別に仕分けて、物流ターミナルから全国へ運ばれる流れです(job tag)。
雇用の形は、運送会社の社員として働く場合のほか、軽自動車(黒ナンバー)で貨物軽自動車運送事業の届出をして個人で働く場合もあります。貨物軽自動車運送事業は許可制ではなく届出制ですが、2025 年 4 月から安全管理者の選任など安全対策が強化されました(国土交通省)。個人で始める人ほど、この制度を知っておく必要があります。
02業務の流れ
- 仕分けと積み込み朝、営業所に着いた荷物を配達順を考えて仕分け、壊れやすいものなど内容と形状に注意して積み込みます。
- 配達ルートの決定効率よく時間どおりに配達できるよう、順路を決めます。
- 配達と受領荷物と引き換えに配送票に受領印をもらいます。不在なら不在連絡票を置いて持ち帰り、再配達の依頼を受けて再度配達します。
- 集荷企業・個人宅・取次店から荷物を集め、営業所に持ち帰って方面別に仕分けます。
03扱う車両・設備
| 車両・設備 | どんなものか・仕事との関わり |
|---|---|
| 集配車両(2 トン前後のトラック・普通自動車・軽自動車) | 宅配便が扱う小荷物は、通常 25 キログラム以下で縦・横・高さの合計 1.6 メートル以内(job tag)。 |
| ハンディ端末・配送票 | 受領の記録と送り状の作成に使います。 |
04免許・資格
| 名称 | 位置づけ | この職業との関係・取得の条件 |
|---|---|---|
| 普通自動車免許 | 必要 | 宅配便配達員は、特に学歴や普通自動車免許以外の資格は必要とされません(job tag)。 |
| 貨物軽自動車安全管理者 | 法令で必要になる場合 | 軽自動車(黒ナンバー)で有償運送を行う事業者の選任義務(二輪のみは対象外)。 |
| 大型自動車免許 | あると有利 | 大型免許などを取って他の運送業種へ転職する道も(job tag)。 |
運転したい車両や扱う設備から必要な免許・資格を調べるには、免許・資格チェックを使えます。車両の区分は免許区分の早見表にまとめています。
05勤務形態と法令の枠
年中無休の仕事であるため土日が休みとは限らず、シフト制で休日を取ります。お中元やお盆の時期は荷物が増え残業が多くなり、再配達のために夜間に働く場合もあります(job tag)。賃金には、月給に配達量に応じた歩合給や手当がつくこともあります。
運送会社に雇用される配達員は、トラック運転者として改善基準告示の対象になります(1 日の拘束時間 13 時間以内・最大 15 時間、休息は継続 11 時間以上を与えるよう努め 9 時間を下回らない)。軽貨物の個人事業主は雇用された運転者ではないため、この枠は直接は当てはまりません。一方、四輪以上の軽自動車で貨物を運ぶ事業者には、営業所ごとに貨物軽自動車安全管理者の選任が義務づけられています(実施時期は運輸局の案内による)(貨物自動車運送事業法 第36条の2・e-Gov で確認)。
06働く環境
仕事の特徴
地元の営業所で働くことが多く、担当エリアの土地勘が有利です。仕事に習熟すれば自分でペース配分もできるようになります(job tag)。トラックへの積み下ろしや階段の昇降があるため、無理なくこなせる体力が必要です。
荷の積み卸しの資格
荷台の昇降装置(テールゲートリフター)で荷を積み卸す業務には、2024 年 2 月 1 日から特別教育(学科 4 時間・実技 2 時間)の修了が必要になりました(労働安全衛生規則 第36条第5号の4、安全衛生特別教育規程 第7条の4)。事業者が受けさせる教育で、運転免許とは別です。軽自動車の宅配には、昇降装置のない車も多くあります。
統計で見る(全国値)
| 項目 | 値 | 出典(job tag の掲載) |
|---|---|---|
| 賃金(年収) | 406.5 万円 | 令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成 |
| 月の労働時間 | 163 時間 | 令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成 |
| 平均年齢 | 46.3 歳 | 令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成 |
| 就業者数 | 696,180 人 | 令和2年国勢調査の結果を加工して作成 |
| 求人賃金(月額・全国) | 23.9 万円 | ハローワーク求人統計(令和7年度) |
| 有効求人倍率(全国) | 1.41 倍 | ハローワーク求人統計(令和7年度) |
job tag の数値データから
厚生労働省 job tag(職業情報データベース、数値系 2023年度更新分)は、その職業の就業者への調査で「どの程度当てはまるか」を 1〜5 の尺度で示した値です。回答者数が少ない職業は値が揺れます。
仕事の性質(当てはまりの強い順)
重要度の高い作業(job tag のタスク)
- トラックを運転する。
- 荷物の管理をするために、バーコード読取り機を操作する。
- 効率よく、時間どおりに配達できるように配達ルートを決める。
- 配達先が不在の場合や住所不明の場合は、連絡票を置くなどした上で荷物を持ち帰り、集荷所の担当者に連絡する。
- 集荷先に行き、荷物を受け取る。
問われる知識
- 輸送
- 顧客サービス・対人サービス
- 販売・マーケティング
07キャリアの道筋
- 配達員担当エリアを持って集配を行います。
- 営業所長・センター長・内勤適性に応じて内勤業務へ移る場合もあります。
- 他の運送業種へ大型免許などを取得して、トラックドライバーへ転職する人もいます。→ トラックドライバー
09出典と確認日
この職業ページで参照した資料
- 国土交通省 四国運輸局 貨物軽自動車安全管理者の選任について
- 都道府県警察(東京都・新潟県・栃木県・和歌山県などの案内) 運転免許試験(けん引・大型特殊の受験資格)
- 厚生労働省(法令等データベース) 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(平成元年労働省告示第7号)
- 厚生労働省(法令等データベース) 安全衛生特別教育規程(昭和47年労働省告示第92号)
- e-Gov 法令検索(法律) 貨物自動車運送事業法(第3条 一般貨物の許可・第35条 特定貨物の許可・第18条 資格者証の返納)
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)職業情報データベース 解説系 7.01・数値系 7.00
- 厚生労働省(統計は総務省・厚生労働省の調査を job tag が加工) 職業情報提供サイト(job tag)各職業ページの「統計データ」欄(全国値)
確認日 2026年10月28日 時点の内容です。法令・試験日程・手数料は改正・変更されることがあるため、受験・就業の前に各実施団体や条文で最新を確認してください。